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Wilson PRO STAFF 97 V14.0 購入、V13.0との比較 (テニス)

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PRO STAFF 97 V14.0を買ってみる

2020年にPRO STAFF 97 V13.0を購入し、使用してきましたが、2023年2月に後継のV14.0が発売されました。

V13.0は97版登場以降では最も使いやすく気に入っており、もう1本買っておこうかなと思っていましたが、新製品発売と同時に市場から消滅。状態の良い中古もなかなか見かけず。「スペックを見る限り、V13.0とV14.0はデザイン以外違いがないのでは?」という話もあったので今回購入してみました。

ラフィノさんの紹介動画を見るとスペックやモールド(金型)は同じ、打感を修正するためカーボン素材の割り当て方を変更 (PARADIGM BENDING – カーボンファイバー構造) し、PRO STAFFらしい打感と精度をさらに高めているという事のようですね。

【Fukky’sインプレ】ウイルソン プロスタッフ生誕40周年『V14』全貌公開!!

PRO STAFF 97 V13.0との外観比較

円安もあり、以前のように海外通販で買うメリットがないので、国内販売の製品を購入しました。

以下、PRO STAFF 97 V13.0との比較写真です。

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ストリング穴の配置はV13.0と同じ (引き続き) ようです。

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※V13.0はそれ以前のPROSTAFF 97とはストリング穴の配置が換わっていました。先端の方が「目が詰まっている」ので、打感がやや硬く、端当たりの「ガシャ」やストリングずれの「グニャ」とした感じが少し減ります。(18×20は面圧が高く打感が硬いのに似ている?)「ボールの飛びを助けてくれる。楽になる」みたいな感じではありません。あくまで打感の違いの範囲。

PRO STAFF 97 V13.0

フレーム側面のWilsonロゴの大きさや配置が換わっていますね。反対側のPRO STAFF表記も配置、フォント、文字間隔等違います。

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フレーム内側上部にあったWILSON PRO STAFFの表記が今回採用されたPARADIGM BENDINGに代わっています。カーボン素材が透ける演出もなくなっています。

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グロメット末端部の処理が代わっています。V14.0は素材の黒一色です。

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フレーム内側表記の違い。

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下部グロメット周り。違いはありません。

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エンドキャップが変わりました。バイオ由来素材を使用。ロゴが大きく。サイドに黒い縁部分があります。全体が朱一色だったV13.0のものとはグリップテープの巻き具合が変わるかもしれません。(黒部分が気になるなら底のロゴ面側により被せ目に巻く感じ?)

V13 エンドキャップ左V13、右V14
PRO STAFF 97 V13.0tennis

V13.0とV14.0の使用感の違い

コートで実際にボールを打ち、打感、使用感を確認しました。ちなみに使用ストリングスはテクニファイバーのDURAMIX 125 48Pです。

メーカーの謳い文句通り、PARADIGM BENDINGの効果なのでしょう。「ボールが当たった際のフェイス部分がしなり、撓み、復元する感覚がほんの少しだけ柔らかく、復元までの時間がほんの少しだけ長くなっている」印象を持ちます。「実際に違いはある。同じではない。」という事です。

それを踏まえて、率直な感想として「殆ど差を感じずに使用できる」と思いました。

個人的に「ラケットやストリングスは「慣れる」まで使わないと意味がない。試打ラケットを少しの時間だけ使って「使いづらい。良くない製品だ」と言ってしまう事に何の意味があるんだろう」と思っています。親からもらった古いラケットでも使っている内に「これでないと」と思うようになるのは容易に想像が付きますし、初めて乗った車が運転しづらいのは自然な事。違いが大きかろうが完全移行なら「慣れるまで使えば良い」と思います。Wilsonのラケットが「全くダメ」な事はないでしょう。

その上で、今回の私のケースで言えば、v13.0のトラブル時用予備、張替え時等に代替で使う事等を想定しているのですが、打感に少しだけ違いがあると分かっていれば「違和感が先に来て使いづらいという程でもない」と思いました。

また、V13.0とV14.0では塗装の違い、触れた際の違いもあるのですが、片手打ちバックハンドで打つ、頻繁にフレーム部分に触れる私でも「使用に辺りそこまで違和感はない」と感じました。

※V13.0は表面がしっとりとしていて触れると皮膚に馴染む感じ。v14.0は一般的な塗装で滑りにくいが普通に滑らか。

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それでも「V13.0を使おう」と感じた理由

述べたようにPRO STAFF 97 V13.0とV14.0では、ボールを捉えた際の打感に若干の差、製品に対する “味付けの違い” があるものの、違いに違和感がある程ではないと思いました。それでも「V14.0に切り替える事はないな」と再確認しました。V13.0を引き続きメインに使っていくつもりです。

理由は、皆がまず感じる気がする外観の差。使っていると最初の印象以上に感じてきました。V13.0がオリジナルを意識した凝ったデザインを採用していた事が大きいとは思います、どうしてもV14.0世代のメタリック調の赤茶といった色合いやロゴ、塗装が「異様に安っぽい」と感じてしまいます。

補足:悪いという事ではなく、V13.0の『プレミアム感』に対し、V14.0は『ごく普通』という感じ。

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オリジナル意識ゆえだったのでしょうが『塗装無し』のV14.0ロゴは「コスト削減?」と感じます。

補足:赤黒の初代97はグロメット形状が異なり、この部分のロゴはありません。黒白の97 V12.0はV13.0と同じ形状でロゴ塗装有りです。

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エンドキャップのロゴ表記の変更も個人的には「品がなく」感じます。過去製品と比べてもロゴの大きさが目立つ印象。

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出荷時に巻かれているグリップ (元グリ)は、V13.0の黒に対してV14.0は茶系に変わっています。販売されいてるWilson元グリ相当でしょうか。なお、個体差かもしれませんがV14.0用の方が裏面テープの粘着力が強く剝し辛い印象でした。

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次に使用感や打感。さほど大きな違いはないと言っても、私が「PRO STAFF V13.0の打感を気に入っている」という事が大きいです。

PRO STAFF 97 V13.0

PROSTAFF V13.0はV12.0 (CV 黒白)と比べて打感が大きく変わりました。

ボールを打つ際、フレーム全体が硬く感じ、丁寧にしっかりとボールを捉えないときれいに飛んでいってくれない印象があります。(実際にそこまで硬い訳ではないのでしょう。体感する硬さが表面に出ているけど実際は適度にしなり、掴み、飛ばす感じがある。初代、V12.0から続くPRO STAFF 97の飛びの延長線上にあるのは感じます)

前述の『ストリング配置の変更』も関係しているのでしょう。オリジナルに通じるような「難しさ」がある。ただ、しっかりと捉えると十分なパワーがボールに伝わる。そこに『使う楽しさ』を感じます。

※因みにV12.0(PRO STAFF 97 CV)は、CVの効果か「サイレンサー付きラケット。手に伝わる嫌な衝撃は減るが、同時にラケットにボールがどう当たったかという情報まで伝わらなくなる。どう当たったかよく分からないがボールは初代97 (赤黒) よりきれいに飛んでいく。全然違うが『バボラのピュアドライブでも打っているような』感じ。(バボラほど「簡単、オートマラケット」ではない。使ってはいましたが個人的にはV12.0、97CVは好きではなかった。

V14.0では、オリジナルの打感に “より” 近づけるためにPARADIGM BENDINGによるカーボン素材の割り当て方変更を採用したという話ですが、個人的には

「V13.0の硬めのしっかりとした打感をある程度、気に入って使っているので変に「柔らかさ」要素を追加しないでよ。『オリジナルの完全再現を望んでいるユーザーがどの位居るの? オリジナル仕様のPRO STAFF 85は何だかんだ今でも買えるのだし。2023年現在のテニスに合ったPRO STAFFで良くね?」

と思ったのです。(もちろんずっと使ってきていますし、PRO STAFFブランドを軽んじる意図はないです)

買うならSERIES NOIR版もあり?

V13.0を新規購入する手段は限られているので、V14.0を購入する方は当然居ると思います。前述の通り、「完全に移行するならV13.0と殆ど差を感じずに使える」と思いました。

その上でデザイン、色合い等が気になるのであれば、SERIES NOIRという製品が発売になっています。

タイミング的には、2022年に発売されたNight Sessionシリーズの後継相当でしょうが、反射等せず、普通に “真っ黒な” デザインのようですね。

Wilsonは日本でもカスタムカラーでのラケット注文が出来るようになっていますが、塗装の違いや反映イメージが実感しづらい (塗装例等を確認できる情報が殆どない) ので、テニス関係者の方でもなければ少し敷居が高く感じます。

このSERIES NOIRは、海外サイトを見る限り一般版と同価格。Wilson JapanのX (旧Twitter) アカウントで紹介はされているので国内でも発売されるのかもしれません。

2023年12月10日追記 テンションを上げて使うと良いかも

上記比較ではV14.0 と V13.0を『同じストリングス (Tecnifibre DURAMIX 125) を同じテンション (48P)』で張った状態で比較していました。

インパクト前後の硬めの打感はほぼ同じながら、V14.0はボールを捉えたガットが「グニャ」と撓む感覚がプラスされていて “両方を打ち比べると” 気持ち悪い。だったらV13.0で良いかという感じでした。

今回、試しにストリングスを55Pで張ってみるとこの「グニャ」と撓む感覚が無くなり、ボールを捉えた際の違和感が減りました。(初代PROSTAFF 97 (赤黒) でストリングスを125に変えた際、弾く感じに違和感があってテンションを55Pにした事がありました。)

打感自体は少し硬く感じるようになりますが、元々v13.0の打感がかなり硬めに感じるので問題ないと思いました。

※時間をかけて「ぐぅー」としなって戻る感じではなく、捉えた瞬間に「ぎゅん」と小さくしなりすぐ復元する感じ。粘りがある? 使った事ない人なら硬い、しなってないと感じるかも。

ただ、ボレーは雑に打つと飛距離が出にくくなるので「バチン」と当てて打つようなボレーは向いていないでしょうか。元々が丁寧に捉えて足で運ぶようなラケットですけどね。