アシックス カーペットコート用テニスシューズ GEL-DEDICATE 8 INDOOR
2023年8月に発売開始されているアシックスのカーペットコート用テニスシューズ GEL-DEDICATE 8 INDOORを購入してみました。
照明の関係で青目に写っていますが、実際は緑に近い青です、
私の足型は3Eですが、カーペット用テニスシューズは他サーフェス用と比べると製品数が限られ、3E製品を出しているのはプリンス、ミズノ、ヨネックスといった所。EやDの製品だと甲から土踏まずまでがタイト過ぎて、足底の両サイドが持ち上がり、足底の接地間が薄く感じる事があります。逆に4E (今は実質プリンスのみ。ヨネックスは止めた模様) だと「楽だ」と言われますが、足底とインストールとの間に隙間が出来て気持ち悪いです。
製品としてあるのだから「3E製品の中から選ぶ」のが良いだろうと言えます。ただ、プリンスとヨネックスのカーペット用テニスシューズは市場価格がお高目。ミズノは値段が手頃ながらデザインが独特過るのです。(ウィルソンはカーペット用を止めたし、一時期よく見たダンロップもジュニア用を残して見なくなった。バボラも販売終了したみたい)
そこで昔からカーペット用テニスシューズを出しているアシックス製品を購入してみようかと思いました。同社のカーペット用は初めて買うし、GEL-DEDICATE 8 INDOORは『2E』らしいので大き目を選択。ちょうどAmazonで試着済みの新古品が出ていて通常より2,000円程安く購入できました。
※アシックスにはSOLUTION SPEED FF 2 INDOORというカーペット用テニスシューズもあるのですが、製品末期なのか在庫のみという感じ。FF3という製品が出ているので来年にかけてFF3版カーペット用が出るのかもしれませんね。
製品細部
アシックスのイメージにある『細い縦長』ではなく、幅もしっかり取られている「履きやすそうなシルエット」が良いなと思いました。
ソールは昔からのアシックス製カーペット用テニスシューズ (ゲルチャレンジャーCP等) に通じるつま先からかかとまでが平面な作り。その頃のソールとは中央部のえぐれ具合が少し違うでしょうか。土踏まず部にクロスの補強が入っている、多少の溝があるソールが多いですが、アシックスとしても昔からある作りなので問題ないでしょう。
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ソールと上部の接続とクッションは白いEVA素材が使われています。
素材としては定番ですが、白いEVA素材は、パーツ数の少ないソールと合わせて「やや安っぽい」印象はあります。ただ、アシックスは部品にコストをかけていない、見えない部分は安っぽいけれど作りはしっかりしている印象もあり、このシューズも各部はしっかりした作りになっています。
こすれ汚れは付くでしょうが、白い部分が汚れてくすんでいくような感じは少ないと想像します。(静電気でカーペットの短い毛、溜まった埃が付くので適宜拭き取りたい) 経年で加水分解してボロボロにみたいな話は使用に伴う摩耗の方が早いので問題ないと考えます。買い換えたら処分しますからね。
シューレース (靴ひも) はやや厚みのあるオーバル (楕円) タイプ、長さは135cmでした。シューレース穴に補強金具等は付いていません。
製品を手に取ってみて気になったのがアッパー甲部分の作りですね。つま先側しか補強がなく、上側が全体ネット状の生地で覆われています。こういう作りは、駆け出す際等、足先だけが曲がる状況で生地が伸びてくる。試着した程度で既に波打ったような状態になっていますね。「履いていくと次第に見栄えが気になるようになる」かもしれません。通気性は良さそうだし、履きやすそうだけれど、補強を渡す等した方が良い気がしました。
タン (ベロ) はややクッション性のある柔らかいタイプ。
インソールは全体が同じ厚みのクッション性はあるけど固めなタイプ。次の項目で比較しますが、アシックスのテニスシューズでは立体形状のインストールは使われてない印象です。(ナイキも。製造コストは減らしつつ組み合わせで上手く機能を出そうとしている感じ)
ミズノ、プリンス製品との比較
2022年の7月からおよそ1年3か月使用していたのがミズノのウエーブエクシード 4 WIDE CSでした。
これの前に使用していたプリンス製品が気に入っていたので、購入時はそれとの違い、ソールとアッパーがよれる、柔らかめな履き心地に違和感がありましたが、1年以上使ってもソールの減りは少な目で内側、外側の避け、破れ等もなく、今更ながらに良いシューズだったなと思っています。(履いた印象はプリンスの方が好きだが、作りや丈夫さ等はミズノの方が良い)
このシューズも3E設計で、同じ3Eでもプリンス製品とは足型が違いますが、アッパーが柔らかめなので違和感なく使えています。
逆にマイナス要素はやはりデザインで色の選択や模様が独特。後継製品のウエーブエクシード 5 WIDE CSがまたかっこ悪い。
今回購入したアシックス GEL-DEDICATE 8 INDOORとプリンス WIDE LITE III HC、ミズノ ウエーブエクシード 4 WIDE CSのインストール比較が以下になります。(見た目が酷くてすいません)
注: 同メーカーでも製品が違うと作りも違ってくると思います。
比較製品では、プリンスとミズノは3E、アシックスは2Eとなりますが、アシックスは土踏まず辺りもかなり絞られていますね。履いてみた印象も3Eの私からすれば母指球から土踏まず辺りの両サイドがタイト目かな。後、未使用状態という事もあるのか私の足だと母指球辺りが少し浮く感じがあります。
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付属インストールの硬だと体感ですが [硬い] プリンス > アシックス ≧ ミズノの順でしょうか。
なお、過去使用したアシックス、ナイキ等の使用感からも、個人的には「3D形状のインストールが良い」とは思わないです。要は製品としてのバランスですね。(同じ理屈で社外品のインソールも宣伝文句ほど意味を感じない)
アシックスは平らな量産品という感じのインストールですが「コストを抑えつつ上手く各部のパーツを組み合わせて作ってある」印象は強いです。
サイドが包むように盛り上がっていると足底がフィットして良いのですが、そもそも3Eという足型が合っているという部分も大きい。今回は2Eで大き目を買いましたが、やはり元々3Eのプリンスやミズノの方が不安なく履ける気がします。
使用しての感想
テニススクールのレッスンで1時間半ほど使ってみました。
感想は全く問題なく利用できます。(まぁ当たり前ですね)
履いて動いた際に足が重い、軽いといった差は感じないし、地面からの高さ (ソールが厚いモデル、ハイカット型等など背が高くなる感じ) も違和感ありません。立った際にフワフワした感じもないし、駆け出す、止まる際のブレ感も特にありません。
気になった点としては、
- 1) タン (ベロ) が柔らかくフワッとしているので、シューレース (靴ひも) を締める際にズレたり、盛り上がってきてしまって締めづらい。
- 2) 上でも書きましたが足型の関係か、足の内側、母指球辺りから土踏まずにかけて少し足底が「浮く」感じがある。足底の他の部分は着いているので、そこだけ浮いたり、着いたりして少し気になる。
- 3) 久しぶりで忘れていましたが、私はアシックスのシューズでテニスをやると「足首が痛くなる」事があります。このシューズでも左足首が少し痛くなり、その事を思い出しました。理由は不明。ソール全体の変形し辛さとつま先側の曲がり具合のバランス、圧を受け止めるクッション性等が少し合っていないのかもしれませんね。
といった所。足型が合い、アシックスに慣れている人ならより問題ないのでしょう。
カーペット用テニスシューズに関しては、殆どのメーカーが看板商品では出さない、2軍、3軍の企画でしか製品を出さないのでオールコート用、カーペット用に近い価格帯で購入させられる事に疑問を感じます。ミズノやアシックスは2つの企画で製品を出しており、そのメーカーの『足型』が自分に合うなら、このGEL-DEDICATE 8 INDOORはお手頃で順当な選択肢かなと思います。
※3Eならプリンスとミズノは良い選択だと思います。
テニスの楽しみ方は人それぞれで良く、上達を目指すべきだ等と言うつもりはありません。ただ、履いていて楽だからと幅広モデルを選ぶ。シューレースを結びっぱなしで履く脱ぐが当たり前等では、自身が本来出せるパフォーマンスをわざわざ損なっている。最悪ケガの可能性もあり、改めた方が良いと思っています。メーカー差、足型差を意識して履き比べてみれば体感出来る違いはありますからね。
