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軸とフォアハンドのスイング角度について (テニス)

ラケット軌道 慣性の法則

フォハンドにおける体の軸とスイング角度の関係

最近、少し考えるようになったのが体の軸に対するフォアハンドのスイング角度についてです。

個人的なイメージでは、体の軸が地面と垂直にあれば、体の捻り戻しで打つフォアハンドは体の軸に対して肩が90度で回転する形が基準(自然な動き)となり、上体の捻りが戻される事に追従してくる腕(脱力している)及び(自然と追従する)ラケットも軸と90度の位置で回ってくるのが基本になるのかなと思っています。

これはコマのように回るイメージですが、そのままとラケット面も地面と90度にボールの真後ろからフラットに当たってしまうので、ボールのやや下側から地面とほぼ水平にラケットが出てきて、脱力により遅れてきたラケットヘッドがインパクト前後に手首を追い越した後も慣性の力で更に前に進もうとするので、関節の仕組み上、腕が手前側に回内( プロネーション)することで手首が返り、ラケットヘッドは水平から上方向に急激に持ち上がる、するとガットにかんだボールも持ち上げる(スピンがかかる)と考えています。

ラケット軌道 慣性の法則

つまり、腕だけを使ってラケットを下から上に持ち上げる操作ではありません。回転に伴って腕がついてくるので自然な動作ですね。

ジョコビッチ選手のフォアハンド

マレー選手のフォアハンド

選手やスイングによってボールに対してラケットが出てくる位置が変わりますね。ただ、極端に下から出てくる感じでもないと思います。

なお、軸に対するスイングの角度という書き方をしたのは、よく「ナダル選手はラケットを振り上げている」という言い方をする事があるからです。

一般的なイメージでは、ナダル選手は体の軸に対して垂直よりもかなり上向きの角度でラケットを振り上げているような印象が多いと思いますし、実際にそういう打ち方でボールを持ち上げようとする人(ナダル選手のマネ?)も見かけます。

ですが、ナダル選手がボールを打っているシーンをみればそれは少し違うと感じます。

ナダル選手のフォアハンド

ナダル選手は他選手よりもラケットを下から入れていく意識があるので、テイクバック時に体の軸が後方に傾いています。この傾いた軸に対して90度にラケットをスイングしている、つまり斜め上方向にまっすぐスイングしているのがわかると思います。

これは一般で言うとロブ気味のボールを打つイメージと近いと思います。通常のストロークよりも軸足をより強く踏み事で軸を後方に傾け、上向きのスイング軌道を作ります。

加えて、スイングに合わせて、踏んだ軸足を蹴る事でボールを後ろから持ち上げる効果も生みます。

なお、ナダル選手は試合中はほぼラケットを振り上げますが、ストローク練習ではかなり熱が入ってこないと振り上げることはせず、殆ど右肩付近に自然とフォロースルーが行きます。

ラケットを振り上げる事はこのスイングの延長線なので、インパクトまでのラケット軌道は変わりません。

フォアハンドの運動連鎖とラケットを振る角度

少し脱線しますが、運動連鎖を使ったフォアハンドのスイングイメージについてみんラボさんの動画です。

みんラボ動画: フォハンドの運動連鎖

カウボーイの投げ輪のようにスイングするという表現ですが、インパクトでラケットを止める、もしくは後方に引き戻すようなイメージで打てば、ラケットが急激に持ち上げられてスピンがかかるという説明です。同様にラケットヘッドを引き戻すようなスイングでスピンをかける操作としてはトップスピンロブがありますね。

みんラボ動画: 中ロブを上げるヒント

ここでも、ボールはラケットが当たった角度に対してまっすぐ飛んで行くので、打ちたい角度とは異なるスイング軌道で無理やり持ち上げようとしても安定して打てないと説明されています。(つまり、ナダル選手ように打とうとしてもラケットのスイング軌道だけ上に上げても安定して打てないと同じ)

まとめ: ラケットを手や腕で持ち上げてスピンをかけるのではない方法を

初心者への指導で、ラケットはボールの下から上向きに斜めに振ってボールを持ち上げてスピンをかけるというものがありますが、体の軸は地面と垂直で、腕だけでラケットを斜め上に振ってもそれは「手振り」です。実際、初心者の方は腕の操作でボールを持ち上げようとします。

捻り戻しを使うスイングの軸とスイング方向の理解を最初からするのは難しいかもしれませんが、それが自然な動作だと理解すれば軸の傾きを変えるだけなので、逆に楽ではないかなと思います。