Chef RopiaさんのYouTubeチャンネル
新型コロナ関連に伴う自粛生活があった影響で料理系のYouTube動画を見る機会が増えました。
元々、自炊歴は長いのですが『自信をもって作れる料理』が増えていくのは嬉しい事です。私の自炊は『味が安定していて “不味く” なければ十分』というもの。色々揃えると材料費以外の部分がかさみますからね。使わないまま捨てるのを繰り返す感じとか。
今年の3月位でしたか、偶然見かけたのがChef RopiaさんのYouTubeチャンネルでした。
長野県でイタリアンレストランを経営されているシェフの方が料理の作り方、まかない料理、料理道具関連、飲食店の経営、色々な方とのコラボ等の動画を上げておられます。もう十分、有名なチャンネルなので私がわざわざご紹介するまでもありません。
分かりやすい料理で言えば、紹介されているカルボナーラとかおススメですが、観る人の目線、立場を意識した説明、話し方をしてくださるのでとても分かりやすいです。
イタリアンのシェフ【カルボナーラ】徹底解説
TVに出てくる料理の “先生” は、アシスタントさんとの会話を見ても (口調が丁寧でも)「教えてあげる」感がありますよね。土井善晴さんのように見る側にも配慮した意識の方は少ない印象。
今年になって芸能人さんのYouTube進出が目立っていますが、料理関係も『○○料理の重鎮』みたいな方を含めた料理人の方々がYouTubeに進出されています。それ以前のYouTubeの料理動画は「プロが作り方を教える」みたいな感じのものでしたね。『オムライスの作り方動画』が何十個も載っていて、動画は見られるんだけどそのチャンネルを継続して見続ける事はない。
これに対し、最近のYouTubeの各ジャンルで人気のあるチャンネルは、その分野の専門知識もあるけど、見る側を意識した企画と双方向なチャンネル作り。親近感、身内感のある雰囲気だったりします。配信者も印象の良い、清潔感のあるキャラクターできれいなセットや風景、編集を使っていたり。
一方通行な垂れ流しである既存のTV番組を手本とした「紹介する」「教える」系のチャンネルは苦戦するし、料理人の方が汚れたお店の厨房、照明もなく家庭用ビデオカメラかスマホ撮影の画質の悪い、編集も切り貼りだけな動画では料理系YouTuberとは呼びづらいです。
Chef Ropiaさん辺りは、今の時代、登場すべくして登場し (それは他の様々なジャンルでも同様) 、妥当に人気になっている料理系チャンネルの一つだなと思いました。書いていて何か “信者” っぽいですが、興味のある動画があれば拝見している感じです。
鉄フライパンを買ってみた
Chef Ropiaさんの動画を見て鉄製フライパンに興味を持ちました。
プロが教える 【鉄フライパン】購入~使い始め
チャーハンをよく作るので過去に鉄製中華鍋を持っていた時期もがありましたが、鉄製フライパンは買った事がありません。どうしても「手入れが面倒そう」という印象がありますからね。
「洗った後、火にかけて水分を飛ばしたら “薄く油を塗ってから” からしまう」か。
うーん、ちょっと面倒そう。
ちなみに中華鍋は油を塗ったりはしていませんでした。火にかけて乾燥させたら冷ましてしまうだけ。月に数回は使うし、使う際にしっかり油を回せば問題なかったです。
Chef Ropiaさんが日頃、お店で使われているやり方で言えば「1ヵ月とか使わない期間を挟まないのであれば使用後に油を塗る必要はないと思う」という事のようです。他のYouTube動画も見てみましたが、同じように言う方も居ましたし、油を塗ってしまうという方も何人も居ました。
私は中華鍋を使っていた時のイメージがあるので、この動画を見たら「洗った後、火にかけて乾かして終わり」で良い気がしてきました。
使い始めるまでの『卸す』部分は中華鍋でやっており、使うイメージも持てたので、購入を考える事にしました。
遠藤商事 業務用 鉄黒皮厚板フライパン 22cm
鉄製フライパンはどこにでも打っている訳ではなく、自粛期間で外出もままならないので、Amazonで探してみる事にします。
価格はサイズ22cmのもので1,341円でした。
思ったよりだいぶ安いです。
かつての中華鍋は横浜中華街の調理器具屋さんで買い、サイズが違う事もありますがもっと値段が高かった印象があります。
選んだのが22cmと小さめなのは、鉄製フライパンの用途を考えてです。
当然ながら、鉄製フライパンが向かない料理も当然あります。
今回、想定した用途は「肉を焼く」「目玉焼き焼く」等、単体の材料を “焼く” 料理ですね。
分かると思いますが24~26cm位のテフロン加工のフライパンは別に持っておいた方が良いです。Chef Ropiaさんのチャンネルだとオムレツはテフロン加工のフライパンで作られていました。
テフロン加工のフライパンと違い、縁の傾斜がなだらかですし、野菜炒め等を作ると具材が飛び出してしまいそうです。
また、鉄製ですから「熱しやすく冷めやすい」印象はあります。
「熱伝導が高くない、暖まりにくい」テフロン加工フライパンの感覚で焼くと「外は焦げているのに中は生」という事になりかねません。
使ってみた感想
使い始める際の『卸す』工程
購入した遠藤商事というメーカーのフライパンは透明シリコン焼付塗装により、鉄製フライパン特有の「最初の『卸す』作業」が不要なようでしたが、どうせ使っていると皮膜が剥げてくるであろうと思ったのでやってみることにしました。
手順はよく紹介されている通りなので私の方で改めて書く事はしません。上のChef Ropiaさんの動画等を参考になさってください。
フライパンを全体的に表面が “青い虹色” がかってくるまでしっかりと空焚き (時間がかかるのでレンジの空焚き防止機能が働く場合もあるし、レンジ台自体が高温になる場合もあるので換気含め注意) し、火を止めて冷めてきた段階で金たわしでゴシゴシ洗う。布で拭いて再度火にかける。全体の色合いを見ながらこれを3回位、繰り返す。
(今回購入したフライパンは焼入れ不要で使えるものだったので微妙な色合いや色の変化は製品によって違うと思います。鉄製フライパンには出荷時に錆止め防止めが塗ってあり、それを剥がす意味での焼入れです。焼くと白い膜みたいなものが剥がれてきたりします)
多めの油を入れて火にかけ、熱する中で縁まで油を回し馴染ませる(油回し)。オイルポットに油を出して、冷めた段階で金たわしでゴシゴシ洗う。布で拭いて再度火にかける。これを3回位、繰り返す。
今度は野菜の残りや残った皮等を油炒めの要領でしっかりと炒める。冷めた段階で金たわしでゴシゴシ洗う。布で拭いて再度火にかけて乾燥させる。
だいたいこれで完了。
後は、使う前にしっかりと油回しをし、使い終わったら熱が冷める前に金たわしでゴシゴシ洗う。洗剤を使わなくてもこれで十分汚れや焦げ付きのようなものも落ちます。
洗う際に水をかけると表面に薄く油の膜が浮かぶ位。
逆に洗剤がかかると目に見えて表面の油が落ちて『艶のない鉄肌 (地肌)』が見えてきてしまいますね。
そうなったら『卸す』際の油回しの部分をやる感じです。
最初の頃は使い勝手が分からないし、フライパンが『馴染む』のを確認する意味もあって目玉焼きを何度も作っていました。火加減さえ注意すれば、卵投入後は触らず放置でOKだからです。
右の写真で分かるように「パリッと」焼けますね。簡単だし、目玉焼きを焼くためだけでも買う価値があるかもしれません。
それ以降、何ヶ月か使っていますが、錆びるような事はありませんね。「扱いに慣れれば、テフロン加工のフライパンと使う手間は殆ど変わらない」と感じるようになりました。
鉄製フライパンならではの部分
「鉄は熱しやすく冷めやすい」印象ですが、フライパンの厚みが「冷めやすい」部分の “蓄熱性” を保っている感じです。熱する、冷めるに多少の時間差があります。
「火にかけている分だけフライパンに熱が蓄積される」感じです。
具材に火を通し、熱を加えてエネルギーを逃さないとエネルギーが逃げ切らずどんどん熱くなっていってしまう。鍋やフライパンは本来そういうものなのでしょうが、空気中に放熱してしまったりする分、これまで感じられなかった部分なのでしょう。道具を作るって奥深いですね。
火を止めても多少の蓄熱性から急激に温度が下がったりしない。
上げる際は問題なくても「熱くなりすぎた際に困る」。
火加減が難しく、強火を使うケースは少ない。中火から弱火を上手く使う感じでしょうか。
昔聞いた料理レシピの疑問が解消??
昔、プロが紹介される料理レシピを見て、私が子供ながらに「意味が分からない」と思っていた事がありました。
- ステーキを焼く際、熱したフライパンを “濡れフキン” で一旦冷ます
- ステーキを焼く際は、肉は冷蔵庫から出して “室温” に戻しておく
等です。特に一番目のヤツ。
想像ながら、これらは (プロが普段から使う) 鉄製フライパンを前提とした話なのだろうと思うようになりました。熱した鉄製フライパンは思った以上に熱を持っており、冷めたままの肉を入れると「表面は焦げるほど焼けているのに中は生」が起こってしまうのです。
これらのレシピでも「ステーキは強火で焼く」という説明もなかった気がします。お店と家庭の火力の違い、鉄製フライパンとテフロン加工フライパンで同じように作れる筈もないですね。
ハンバーグを焼いてみる
鉄製フライパンを購入した2つの目的のうちのひとつと言えるハンバーグを使ってみました。
ただ、ハンバーグを “うまく” 作るのは難しいです。
市販の合いびき肉は牛・豚の分量が様々ですし、言い方が悪いですが「残った部位を処分するためにひき肉にする」という話も聞きます。材料の殆どを占める肉が違うのですから作る度に味が変わりますし、ハンバーグを作る際にお馴染みの『肉汁のプール』状態も、火加減以上に肉の状態が決めている気がします。
ハンバーグのタネ (練った肉) は触るとプヨプヨと揺れる位で良いのかなと思っています。
※「ハンバーグのタネに肉以外、卵やパン粉等を入れる必要があるのるか、ないのか」という議論がありますが、そもそも「白身と黄身を混ぜずに投入している」時点で「入れなくても問題ない」ものなのだろうと思っています。(白身と黄身は固まる温度が違う。タネの中で出来上がりに偏りが出ると思うが誰も気にしていない) ただ、肉だけだとタネを練るのがシンドいですし、整形と焼いた時の『割れ』に繋がるので私は入れた方が良いと思っています。(肉と同じタンパク質だから。牛乳等では水分が多い) また、練る内に肉の油 (≒肉汁) が溢れてきてしまうので最後の整形以外は『木べら』で練っています。
硬さのあるタネをヒビや小さい段差、凹凸があるままに中火以上でどんどん加熱していくと縮んだタネが割れて肉汁がどんどん溢れてきてしまう。「肉汁のプール」の出来上がりです。
柔らかめのタネで投入後、指でフライパンに押し付けるようにしてフライパンとの接地面をなだらかにする。(少し怖いですが弱火なら問題ありません。Chef Ropiaさんの動画でもそうされていたので)
鉄製フライパンなのでタネを作る際、肉は室温に戻してから作る。戻す際は空気に触れないようにしています。
火は弱火で10分以上かけて焼く感じ。投入直後より、火が通ってくるとエネルギーの逃げ道がなくなってフライパンの温度が上がって来るし、次を焼こうと何も入れていない状態だと更に上がったりします。注意したい所。
下図の合いびき肉は豚肉が多いのか白っぽいのでイメージより肉汁が出てきてしまっていますが許容範囲でしょうか。
タネや整形がうまく出来、肉汁が出過ぎない (でも溢れない位のごく弱火だと出来上がりが美味しくない) ように焼けるとハンバーグの表面が盛り上がってハリが出てきますね。これも鉄製フライパン効果があると思っています。
Chef Ropiaさんのチャンネルでハンバーグの動画は3つ程あるのですが、1つは最後にオーブンで焼くから割と最初からしっかり焼く系とまかないシリーズなので、焼く部分がかなり省略されたパターンとかなんですよね。ちょっと残念。他チャンネル含めて探してみると良いと思います。
【仕込み・完成まで】ハンバーグの作り方~ソースから完成まで
プロが教える【ハンバーグ】 まかない料理シリーズ
焼いた後にワインとケチャップ&ソースで作るハンバーグソースは手軽で良いと思います。毎回同じような塩梅 (あんばい) で作るのが難しいですが慣れでしょうか。
大根おろしを使った和風ソースを作っても良いですね。