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練習でのセルフジャッジは『相手有利な位』にしておきたい (テニス)

tennis line judge

練習でのセルフジャッジは色々面倒くさい

我々がテニスをする際、線審も判定システム (ホークアイ) もないので、自分達でイン・アウトの判定をするセルフジャッジを用いる事になります。

tenis judge

でも、テニスをやる中で経験があるかもしれませんが「セルフジャッジで “常に” 自分有利な判定をする」方が一定数居られますね。

「テニスは紳士のスポーツだ」「マナーが大事だ」といっても、テニスは相手ありきのスポーツ。誰かと打ち合う、試合をするなら誰もが「負けたくない」といった気持ちは持っているでしょう。この『自分有利な判定をする方』も「負けたくない (勝ちたいより、文字通り、負けたくない) 」のだろうと思います。そういう気持ちは (ある意味で) 必要でもあります。

因みにですが、テニススクール等は「自分自身、自分ひとりで通い始める決断をされた」方が多い (家族と一緒に、友達と一緒にという方は少ない)と思っています。良くも悪くも、我が強い、負けず嫌い、一見そう見えなくても『秘めた拘り』を持つ方が集まっている感じ。(だから、考えなしに相手の気分を損ねる事をしないようにしたい。もちろん、テニススクールが特別って訳ではなく、習い事等、人が集まる所は同じような部分があるでしょう。)

「常に自分に有利なセルフジャッジをされる」方々も話してすぐ感じるレベルで “癖” の強い方だったりするかなと。周りの方々が「今の入っていたよね?」と囁き合ったり、「またか」という顔や苦笑いをしていたり。でも、癖がある分、話を聞かなかったり、聞こえないふりをしたり、笑って流してしまったり。性格も関わるので『その判定』はその後も変わりません。

日常と隔離されたテニスの場、普段出せない部分やストレス解消的な傲慢さも出てきます。やたら好戦的になったり、相手を軽く見たりする。ボレーボレーのウォームアップから「勝ち」に拘わり、強く遠い所に打ったりする。(自分から自慢はしたくないが) 良い所を見せて「○○さん凄い」と言われたい素振りもあります。

brag

私も、際どいボールを「アウト」と言われたことはありますし、こちらが「アウト」と判定するとネットの向こうから怪訝そうな顔をするといった事も。正直面倒くさいのです。そういう傾向のある方とダブルスを組んだ際は、際どいボールはその方より先に「入ってました!!」と宣言していかないと自分達有利な判定がたびたび起こり、その場の空気が微妙に。皆が気分よく練習できなくなります。

その1ポイントが取れなくても30分後には忘れてしまっているし、結果、負けても翌日には忘れている気がします。生活のかかったプロの試合ではないですから、自分に有利に判定するメリット (メリットなのか?) よりデメリットの方が大きいでしょう。

判断を強制するつもりはないですが、相手や周りは毎週レッスンで会うような方々ばかりですからね。自分がそう思われたくないですし、レッスンや練習の場でも事ですから「勝ちでも負けでもどっちでもいい」位の気持ちで参加しています。やる気がない「負けてもいい」ではなく、『上達』のためにレッスンに参加する、練習する目的なので、ポイントまでの過程、出来た事・出来なかった事の確認の方がはるかに大事だと思っているからですね。

ちょっと愚痴っぽくなってしまいました。すいません。

マナー云々以外の自分に有利に言いづらい理由

先日、「バウンドする際、ボールが滑る」という事について書きました。

ラケット面や地面にボールが当たりバウンドする際、ボールの入射角 (当たる角度) がある程度緩やかだとボールに『滑り』が発生し、当たった位置から少しズレながら跳ね返る、弾むといったものです。

ボールの回転とスベリ

プロの試合で判定に使われているホークアイの映像で下図のようなボール跡を見る事があると思います。

tennis line ball bounce

地面に当たった衝撃でボールが変形する、潰れる事もありますが「ものすごく変形したとしても跡が長すぎる」のはこの 『滑り』 が加わるため かなと思うのです。

バウンド跡にも色々ある

イン・アウトの判定も色んなケースがあり、自分が着地点を見ている場所、見る角度によっても見え方が違います。(『ボール跡』と言っている部分。クレーコート等以外は「バウンドがそう見える」という意味だと思ってください)

1. 真上からの落下

相手の打ったロブがアウトかどうかは判断しやすい、そして判断が間違えにくいケースだと思います。真上から落下してきたら『円』に近いボール跡になりますね。

line ball bounce テニス ロブ

変な例えですが、推理小説風に言うと『滴下血痕』『飛沫血痕』みたいな事です。

2. 跡の付き方がラインと平行

相手が打ったセンターに打ってきたサーブがインかアウト(フォルト)かも判断しやすい方かもしれません。バウンドで長い跡がついてもラインがバウンド跡と平行に接触するような感じなら比較的区別しやすいです。

tennis serve line ball bounce 

ラインと接する部分も小さく、触れるか触れないかが分かりやすいと思います。

3. 跡の付き方がラインと交差する

一番困るのが、ラインとボールの跡が垂直に近い角度で交わるケースですね。

ベースラインを越えたアウト、サイドラインを越えたアウト、角度を付けて飛んできたようなボール等の判定がこれにあたるでしょうか。

tennis line ball bounce

こういうラインとボール跡が付く状態だと自分の位置からはアウトに見えても、横から見るとこういう『滑り』込みの接し方だったのかもしれません。

line ball bounce

『滑る』事でそれなりの幅 (長さ) が出てしまう感じです。

以下は、テニスのチャレンジシステムで使われている『ホークアイ』技術に含まれる『テニスボールのバウンド解析』の資料映像です。(0:52秒位からボールがバウンドするスロー映像があります)

ELC – Understanding the tennis ball bounce from Hawk-Eye Innovations on Vimeo.

昔は録画映像のスロー再生でビデオ判定しようとしていた

分かる方が居られれば良いのですが、昔、ホークアイによるCG表示が導入される前、TV放送で、撮影したバウンド時の映像をスロー再生でリプレイを流していました。

line ball bounce

インにもアウトにも見える。判定のしようがない動き。「ビデオ判定を導入すべきとか言ってもこんなんじゃなぁ」と感じたのを覚えています。

スーパースローで確認しても分からないバウンドの瞬間を目で把握し続けようという事自体に無理がありますね。

『滑り』具合はともかく、テニスをやる方ならこういうバウンド前後のボールの動きは体感的に知っているでしょうか。周りはそんな事を言いませんが「今、アウトって言った根拠は何??」と聞かれても自分が気まずい気がします。

自分の目で確認する以上『相手有利な位』でちょうどよい

きちんとした試合の場ではなく、レッスンや練習等であれば、特に『3. 跡の付き方がラインと交差する』ケースは「ラインからだいぶ離れた位置にバウンドしたと思える」位までは「イン」と判定する位で良いのかな と最近特に思うのです。

tennis line judge

個人の考えです。正しいとかこうすべきだとかはありません。

「甘い」と言われようが「ミスジャッジ」と言われない範囲で “変に” 自分有利にしてしまわないようにしたい。

そうしないと次の話が行動に繋がってこないとも思っているからです。

ギリギリを狙わない

速度を抑えて狙いに行く等が選択しづらいサーブは仕方ないと思いますが「自分に有利な判定を相手にされにくくする」ためにも “ギリギリ” を狙って打たないという事は常に意識したいと思っています。ただ、それは「不利な判定をされないため」だけではありません。

相手コートのラインは『自分がボールを収めるべき範囲』を示しています。

ストロークをフカしてしまう テニスコート

(※逆に自コート側のラインは「相手がボールを収めるべき範囲」です。自分の行動が自コート側のラインに影響されやすいので注意したいですね。常にベースラインで構える。ラインに沿ってボールを追う等)

相手に返球させづらくするため、及び『目標にする目安としてのライン』の存在「つい、ギリギリの位置を狙おうとする」行動を起こします。そして「常にギリギリを狙おうとする」と「少しでもズレれば即アウト」という事に繋がります。

テニスの内容的にも、ギリギリを狙おうとするより、相手を動かして遠ざける事、スペースを空ける事、追いつけない速度、相手が打ちづらい球質で打つ等を考える方が望ましいと考えます。

doubles

「相手関係なく常にギリギリを狙って打つ」より、「相手を動かして次を余裕で決める」方が自分の意図通りに展開しているので準備や行動に確実性も増しそう。そんなテニスをやりたいです。

周りに人が居る状況で、ラインより明確に “内側” に着地したボールを「アウト」と言う人はまず居ない でしょう。(居ないとは言いませんが、そんな事をしていたら一緒にテニスをやってくれる人達が居なくなりそうで怖いですね)

「自分に有利な判定をされるのは自分のせいだ、自分が悪いんだ」とは言いませんが、そんな事で集中を乱される、イライラしてしまう位なら、自分が出来る事はやっておこうという感じです。

「今日は何となく気分が乗らないな」みたいな事を感じる日がありますね。練習中、気づいたら「何か集中できていないな」と感じたり。練習で良いパフォーマンスを出すようにしていかないと上達に繋がらない。そこには気持ち、精神状態の部分も大きいと思うのです。

練習中は周りの方から変な影響を受けたくないし、自分の意図通りに配球する中でポイントを作る、そこまでの流れを作りたいですね。