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PRO STAFF 97 CV (現行 黒白)からPRO STAFF 97 (2014 赤黒)に戻そうと思ってます (テニス)

tennis racket

現行PRO STAFF 97 CVを約5ヶ月使ってきたけれど

フェデラー選手が全米以降使わなくなって「90版最後のモデルに次ぐPRO STAFFの闇歴史になるのでは?」といった話も聞く黒白カラーの現行PRO STAFF 97 CVですが、今年7月に購入以来、週2~3回のペースで使ってきています。

Wilson PRO STAFF 97 CV (2018

購入時にも書きましたがストリングスはそれ以前から使っていたテクニファイバーのHDX TOUR 124を継続してきています。

PRO STAFF 97 (赤黒 2014年モデル)からの変更だったのでCVの有無による違い純粋な飛びの違い等もあり、同じPRO STAFF97でもだいぶ使い勝手が異なりました。

徐々に扱い方に慣れてきては居ますが、正直まだ

「使えている」という感じはないまま

です。

2014年モデルを使い始めた時はすぐに慣れた (ちなみにバボラの旧PURE STRIKE TOURからの変更) のとは全然違った

という印象ですね。

ストリングスは買い置きがあり、気に入ってはいるので他を試すというのは考えにくく、テンションを色々変更してみたりして試しては来ましたが、ここに来て

「PRO STAFF 97 (赤黒 2014モデル)に戻そうかなぁ」

と “かなり本気で” 思い始めています。

Wilson PRO STAFF 97 (2014)

※既に赤黒PRO STAFF 97 の方を張り直し、打ち比べ始めています。黒白PRO STAFF97 CVの方は今まで付けてた振動止めを外して試しています。

PRO STAFF 97 CVの感想

以前も書きましたが赤黒PRO STAFF 97から変えてすぐに感じるのはCV搭載による『振動の無さ』です。元々振動止めを付けて使っていますがボールを打った際の感触は全然違います。

どこかで見た感想で「ボールを打った際の雑味が消える」という話がありましたがまさにそんな印象です。

また、ボールの飛びも赤黒PRO STAFF 97とはだいぶ違います。

単純な飛距離で言えば10%以上はよく飛ぶ印象でしょうか。

打った後の飛びはじめから『楽に飛ばせる飛び出し方』なのです。(初速というか勢いが違う)

Wilsonのご担当者が「今回のPRO STAFF 97ではラケット面部分だけしなり(フレックス)具合を0.3ポイント変えた」と言われていました。勝手な推測ですが「ラケット全体で見た場合のしなり具合は以前と変わらないがこの”ラケット面部分の素材や作りを変える事” で “ラケット自体が硬くなったのと同じ” ような効果が出ているのではないか? 」と思います。単純にはラケットが硬くなればしなりで損なわれるエネルギーが減りボールは飛びます。(しなりはボールが離れるまでに復元しないのでバネみたいな効果はないと考えます。フレーム薄いしなるラケットは基本的に”飛ばない”ですよね) この「ボールの飛び出しが速い、よく飛ぶ」と感じるのは中厚ラケット(硬くしならない)に近い印象も感じるのです。

ベースライン付近から多少難しい体勢からでもネットを軽々と越せますし、サービスライン付近からボレーを打っても相手コートのベースライン近くまで飛ばすのに全然苦労しない感じです。

赤黒PRO STAFF97のようなラケットを使ってきた方なら変えてみて

「打つのが楽だなぁ」

と感じるように思います。

何が不満なのか?

ストロークもボレーも楽に飛ばせネットを越せるので

「ボックスのしなる系のラケットでナチュラルガット等を張り、(それほど速いスイングではなく)軽く振って飛ばしたい」

という方には向いているのかなと思います。

まさにPRO STAFF85とか使っていたベテランの方等に向いているのかもしれません。

どんなラケットを使うかは好みですが、ガンガン、ストロークを打っていく方がわざわざこのラケットを選ぶように思えませんし、もっと向いたラケットは沢山ありそうですからね。

ラケットから感じる”情報量”辺りの話

あくまで個人の感想ですが、赤黒PRO STAFF 97から切り替えた感覚で言えば、

「ピュアドライブ等の黄金スペック系ラケットを打っているような感じ」

なのです。

打ち比べても

PRO STAFF 97の全体的な飛びの感じは赤黒も現行黒白も大きな違いは無い

とは思います。

ただ、90インチから赤黒PRO STAFF 97に変わっても残っていた“多少のしなり感”

現行PRO STAFF 97だと

「しなっているかよく分からない間にボールは飛んでいってしまう」

印象です。

90インチ版等のもっと『しなる感』のあるラケットを使った事がある方は分かるかもしれませんが

『ボールがラケット面に喰いついて離れていくその微妙なタイムラグ』

がしなる系ラケットの特色と言えます。

(ある動画で見た話ではストリングスからボールが離れるまでの0.000x秒位のタイムラグの差で人は「喰いつく・喰いつかない」と感じるとか)

両モデルの間に出ている黒黒PRO STAFF97 CVを使っていないので、CV搭載がそう感じさせるのかは分からないのですが、改めて赤黒PRO STAFF97を使うと

「しなり感と飛んでいく感覚の整合性が取れている」

と感じます。

この

「ボールが当たっている感、しなっている感はあるけど、しなり具合と関係ないタイミングでボールは飛んで行ってしまう」

感覚が個人的にかなり “気持ち悪い” のです。

ピュアドライブみたいと書きましたが、バボラのラケットは一部を除き

「どこに当たっているかよく分からないけど打ち損じてもあまり問題なく飛んでいく」

印象です。(多分ウーファー効果)

ピュアドライブ (私が使った事があるのは2012(?)位までなので最近のモデルは違うのかもですが) のような打感で問題なく使えている方、ストロークでバンバン押し込むような方には黒白PRO STAFF 97CVもあまり気にならないのかもしれません (前述の通り、そういう方は使わないであろう事はともかく) が、しなる系ラケットとこのような感覚は個人的にはちょっと相性が悪いのかなぁと感じています。

特に使いづらいと感じる点

自分から打っていくストロークやボレー、サーブ等は”慣れた”事も含め、それほど違和感なく使えるになってはきたのですが、

『咄嗟に返球するボレーの距離感』

『ロブ等を打つ際の距離感』

がどうしても感覚が掴めません。

ラケットから伝わる感覚が少ないままボールは飛んでいってしまうので

『自分はどの位の力加減、感覚でボールにエネルギーを伝えているのか、回転をかけているのか』が分からないまま

打っている感じです。

ダブルスだとこの2つを打つケースは良くありますね。

変に加減したり、上を抜こうしたりせず、直接的に、ある意味攻撃的に返球するという選択肢もありますが、これもPRO STAFF 97を使う意味が薄れてしまう気がします。

余裕がある場面でもある程度狙いを持ってフラット・スライス・トップスピンのロブがイメージ通り打てないのは結構ストレスですよね。

また、赤黒PRO STAFF97ではラケットから伝わる感覚で自分が打ったボレーの距離感や回転を測っていた部分があるので、楽に飛んでいくとは言え「自分が打った感覚があまりない中飛んでいく」のもやっぱり個人的には “気持ち悪い” のです。

PRO STAFF 97 (赤黒 2014モデル) だとどうなのか

私が使っているHDX TOURは1本のストリングの中に3種類の素材(糸)が入っているというちょっと変わったストリングスです。

1/3がポリ、2/3がナイロン系(それぞれ特性が違う)の構成で、ゆっくりとしたスイングで打つショットはナイロンの柔らかさや飛びの良さ、かっちり打った時はポリの剛性やしっかりさが出るという使う側からするとありがたい、サポート性のある製品です。

とは言えば2/3がナイロンなのでトータルで見ればナイロン寄りの特性の方が強いです。スイング速度が速くボールを潰して打つような方には「柔らかすぎる・腰がない」と感じる気がします。(ナイロンだとしっかり打てないというポリ移行前の方とか向け?)

新旧PRO STAFF97 を使うにあたり、赤黒PRO STAFF 97では打感の柔らかさを少し消すために55Pで張っていてこれをPRO STAFF 97 CVに変えるにあたり48Pに変更しました。

理由はCV搭載による打感の無さをカバーするため少し当たった際の柔らかさを出したいと思ったためです。(因みに43Pでも張ってみましたがグニャとした感触が強まり扱いづらくなりました。)

※個人的には「ゆるく張った方が飛ぶ」という通説は正しくないと思っているのでテンションを変えるのはあくまで”打感の調整”が目的です。

打った際の”音”の差

このテンションの差も含め、赤黒 PRO STAFF 97でボールを打つとボレーやサーブを打った際に「カシャン」と音がします。

スライスサーブを打つ際等、ガットがボールに引っかかってこういう音がしたりしますが”その音”です。

白黒PRO STAFF97 CVと赤黒PRO STAFF 97では打感の違いもあるのですが、このガットから鳴る音も違ってきます。(赤黒PRO STAFF 97の方が硬く張っているので当然テンションの差も関係していると思いますが..)

赤黒PRO STAFF 97でストロークを打つ際も「カーン」という振動と音の両方を感じます。スピンをかけると「カシャッ」「ガリッ」といった音もしますね。

うるさい位に音がすると逆に気になるかもしれませんが、ボールを打つ際の『音』って自分が打ったボールを推測する (この位飛んでいくんだろうな、この位回転がかかるんだろうな) 大きな要素だと思うのです。

黒白PRO STAFF 97 CVをずっと使っていたのでこの音の違いは忘れていたのが正直な所です。

ボレーを打った際の感覚

黒白PRO STAFF 97 CVの方が楽に飛ばせるのでボレーも楽ではあるのですが、ハーフボレーやタッチ系のショットを打った際の感覚は赤黒 PRO STAFF 97の方が良いと感じます。分かりやすいのです。(自分が打ったボールがどの位の飛びをするのか打った感触から判断できる)

しなる系ラケットを使う以上、やっぱり柔らかいタッチのショット、ボレーも打ちたいので『打った感覚とボールの飛びが一致する』のは気持ち良いです。

繰り返しになりますが、黒白 PRO STAFF 97 CVだと『打った感覚はあまりないけどボールはしっかり飛んでいく』感覚ですからね。

ボレーのタッチを重視される方だとこの差は大きいと思います。

黒白PRO STAFF 97 CVは『楽』だけど『楽しくない』

このような理由から赤黒PRO STAFF 97に戻そうかと考えている訳ですが、

黒白PRO STAFF 97 CVが製品として何か劣っているという事はない

です。

85インチ、90インチ、97インチと変わってきましたが今でも

「PRO STAFF は最も美しいラケットの一つ」

だと思っています。(個人的には他のラケットがカッコ悪すぎて変えたくない。)

RFはどうなる? CVはSラケの轍を踏むか?

Wilsonは全ラケットにCVを搭載してきていますがPRO STAFFで言えばRFとLは非搭載、97無印のみの搭載となっています。

他モデルでも軽量版は非搭載の方向性でPRO STAFF はRFがあるから2/3が非搭載になっている状態です。

個人的には前モデル同様、CV非搭載版のPRO STAFF 97を残して欲しい (変えるかどうかは別にしてCV前提はイヤ) ですが、フェデラー選手の引退の日とSラケのようにWilsonが搭載をあきらめる日のどちらが先に来るかなと思います。

※Sラケ発表当時は専用モデルまで別に作る力の入れ様でしたが次第に縮小、軽量モデルを無条件でSラケ仕様にして残していましたが現行ラインナップからほぼ消滅した感じになっています。

昨日(11/22)付けで、ナダル選手の叔父で元コーチのトニ・ナダルさんが「フェデラーは2019年シーズン、グランドスラム大会で優勝するのは難しいだろう。5セットマッチのルールがその障壁になる。」と答えているインタビュー記事を見ました。

フェデラー選手は今37歳。PRO STAFF 97と共に復活して4年経ちました。去年、今年とグランドスラム大会で優勝しトータル20勝。シングルス優勝99回で100回期待な訳ですが大会によっては参加をキャンセルする事が目立っていますし、今年後半の全米以降の調子はお世辞にも良いようには見えません。(スイス優勝はズベレフ、チリッチ、チチパス位しか居ないドローだった。レーバーカップも気合は入ってたけど去年とはだいぶ調子も違って見えた。)

次のPRO STAFF シリーズの更新が2020年(?)だとすればその時にRFが出るのか微妙だと思っています。CVは次モデルまでは普通に搭載されるでしょうから、赤黒PRO STAFF 97 (2014) を後2年は使うとして、その後どうするか少しずつ考えないとなぁと思っています。

候補としては以前使っていたPURE STROM後継のPURE STRIKE VSとかですね。

使っていて楽しいラケットの方が良い

現行のPRO STAFF 97 CVは使っていて本当に『楽 (らく)』だと思います。

でも使っていて『楽しくない。つまらない。』のです。

なんか「オートマ(AT)の車はつまらない。やっぱりマニュアルだ。」みたいな言い方になってますが車と違いラケットはそういう感覚が選ぶ意味になって良いでしょう。

市販のラケットは全て一定基準以上の性能を持っているはずで、敢えて他社に比べて性能のよくないラケットを販売する意味はないですね。

「あのラケットは良くない」といった噂話はあくまで”個人の感想”レベル。人によってはそのラケットが100点という事も普通にあります。

上級者用・初心者用といった括りも販売店や雑誌が勝手につけているだけです。メーカーの製品紹介にはそういった文言は使用されません。これは商売上の理由もあるでしょうが誰でも使える一定の仕様範囲で設計しているからだと思っています。(1980年代は女性でも350g超のラケットを使ってたのですから)

「〇〇ラケットを使えばうまくなる。スピンがかかる。」といった話もプロが打てばどんなラケットでもものすごい球威とスピンがかかる通り「弘法筆を選ばず」で道具を変えるより自分の技術を上げる方が桁違いに効果があるでしょう。

ラケットを選ぶポイントは性能云々以前に「自分が使いたいか?」だと思います。

「好きなプロが使っているモデルだから」

「デザインや色が好きだから」

「手に持った感触がしっくりくる」

評判や人に勧めらたから等よりこういった理由が断然大事だと思います。

黒白PRO STAFF 97も使い続ければもっと使えるようになるのかもしれませんが、少なくとも赤黒PRO STAFF 97の方が「使っていて楽しい」と感じられます。

このような事から、今更ですがラケットを赤黒 PRO STAFF 97 (2014)に戻そうと思っています。

2018年11月25日追記:43P振動止め無しを試す

黒白PRO STAFF97CVと赤黒PRO STAFF 97を交換しつつ打っていると感覚に違いに自分がボールを打つイメージが分からなくなってきました。

赤黒PRO STAFF 97に完全移行する踏ん切りもまだ付かないです。

別ラケットを併用できる方も居るでしょうが、私の場合どっちかをメインにして片方はほぼ使わなくなるパターンなので。

結果、

黒白PRO STAFF 97を43Pで張ってもらったものを振動止め無しで

使ってみています。

上で「43Pだとグニャとした打感が強まる」と書きましたがその際は振動止め有りで打っていました。

振動止めを外して打つ事で手に伝わるボールが当たった感覚(情報量?)が増える

ことと

打感が柔らかくなる事で、ボールが当たってから飛んでいくまでのタイムラグ (簡単に言えばしなる・たわむ・ストリングと接する時間が長いとか言われる感じ) が増える印象

が増します。

テンションが落ちる分、スイングスピードを上げて打つと「ボールが離れるまでが長い」「ボールの飛び出しが遅い」感覚が出たりしますが、私はそれほどスイングスピードを上げず、距離感や回転のかかり具合を感じつつ打つタイプなので「ちょっと打ってみただけだけど許容範囲かなぁ」という感じです。

感覚的な慣れもあり正確性はまだまだですがボレーを打った際の打感も悪くないです。テンションが高くない分、柔らかく打つのもあまり違和感がないです。

ダブルスで “パチン” と合わせたボレーも “飛んでいくまでのタイムラグ” を感じるので自分の中の “違和感” も和らぎます。(打ったら即飛んでいいかないと気持ち悪い方も居るでしょうが)

完全な思い付きで試したものですが、43Pの黒白PRO STAFF 97 CVの組み合わせで「1ヵ月位使ってみようかな」と思える位の印象を持てました。

試した上で改めて考えようと思います。