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全仏オープンでフェレール選手が黒塗りのラケットを使用していますね (テニス)

Ferrer

ダビド・フェレール選手の黒塗りラケット

試合の模様は全く見れていないのですが、全仏オープンが始まって、ラケット周りで話に上がってるのが、ダビド・フェレール選手が黒塗りのラケットを使っていることです。

5月後半に開催された直前大会であるBNLイタリア国際ではバボラのピュアドライブを使っていました。

 グランドスラム大会である全仏オープンで急に別のラケットを使い出すとかかなり大胆ですね。

この黒塗りラケットを見てWilsonでは? という話が上がっているようです。

確かに形状を見れば四角いフレーム形状や全体のシルエットはWilsonのPro staffに似ています。

画像等からラケットの特徴を見てみる 

画像等をラケットをよく見てみると、

1. PWSがない

2. ストリングパターンが16 x 18

3. V字型のスロート部のグリップとのつなぎ目の部分を見ると角度が鋭角でなくV字の間からなだらかに角度が付いている。

tennis racket structure

ちなみに同じWilsonのBladeも鋭角。Burnはなだらかですが、錦織選手使用のもの(95)はボコッと円形に凹んだ感じ、ハレプ選手使用のもの(100)はV字の末端幅が広くなっています。

4. トップ部のグロメット末端部分の処理(切れ込み)はWilsonのもの

5. エンドキャップの色は赤 (テープでロゴは隠してある)

という感じです。

各部の特徴を見ると主要なトッププロが使っている他のWilsonのラケットに似たものがない感じです。 

このため、WilosnじゃないとしたらバボラのPURE STRIKE VS TOURを使ってるんだろうか?と思った位です。でも、周囲のグロメット形状がバボラじゃないし、VS TOURなら黒塗りにする必要がないですからね。

何故、今、ラケットを変えるのか?

 フェレール選手は2015年まではプリンスのO3タイプ (フレームに穴の空いたラケット)を使っていて、2016年シーズンからバボラに契約移籍、ピュアドライブを使ってきていました。

契約移籍に伴い、ベースライン付近でストロークを打ち続け、拾い続けるプレイスタイルのフェレール選手がパワーがあるピュアドライブを選んだのはここ数年で試合でなかなか勝ち残れなくなってきていることも含め理解できる気がします。

ただ、プリンスで使っていたラケットは「厚みはそれほどなくボックス形状に近く、しなるけど飛ぶ感じのラケットではない」だった気がします。O3タイプですからスイートスポットは広くなる (少しズレても飛びやすい) 半面、打感はクリアでなくなると言われています。

一方のバボラはいい意味で「金属バットで打ったような感じでボールを打った際の打感はクリアでない代わりにスイートスポットで正確に捉えられなくても気にせず飛んでいってくれる」ようなラケットです。

このO3タイプとバボラのラケットの特性は似ているとも言えるので、移籍先にバボラを選んだという点はあると思うのです。

ただ、「ラケットの打感」という意味で言えば、しなる感じのラケットでボールを掴み”グリッ”とスピンをかけるのと、弾きのいいラケットで”ガツン”と打つのではだいぶ違います。

ラケットだけのせいではないでしょうが、バボラに変更時TOP10に居たフェレール選手の今の順位は30位前後です。フェレール選手はフェデラー選手と同年代、フェデラー選手の全豪の優勝と今期の成績を見れば「自分もなんとか」と思ったかもしれません。

IMG_3967

そのあたりも踏まえて、ラケットメーカーで現状最も選手に勢いを与えてくれる体勢や状況にあるであろうWilsonを選んだというのは妥当なのかもしれません。

今回、黒塗りで使っているのもしなりが感じられそうなPro staffに似たラケットです。

ちなみにバボラも今、PURE STRIKEを中心に復調の基調にあるのは面白い所です。ただ、フェレール選手にとっては “今” が大事なのでそれを待つのはできないのだと思います。