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学校の体育の授業でやるテニス (テニス)

ボールを打つ際の緊張
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学校の授業でテニスがある

地元は田舎だったので体育でやるのはバレーかソフトバール、サッカー位でしたが、最近は授業で硬式テニスをやるケースもあるようですね。

Day 221 - The Joy of Tennis

ラケットを握るのも初めてという人も多いでしょうから「上手くできず周りに迷惑をかけるのが嫌だ」という人もよく聞きます。

テニスを短期間で上達させるのは無理

テニスではラケットと道具を使う分、ボールを直接手に持ったり、足で蹴ったりより、まず、「ラケットの扱いに慣れるまで」に時間がかかります。

ラケット

週1回しか通えないテニススクールだと1年経っても満足にラリー (ボールの打ち合い) が続かないなんて事もザラにあります。

テニスというプロが見せる「速いボール、回転のかかった強いボールの打ち合い」のイメージが強いですが「授業が終わったら今後テニスをする機会がないのに、プロや小さい頃からやっている人達のテニスレベルを今の自分に当てはめる」のは現実的とは言えないでしょう。

Trevor James forehand

※授業で興味を持って部活に入ったり、テニススクールに通ったりするのは良い事だと思いますが。

「授業でやるテニスなんて適当で良いんだよ。ガツーンと速いボール打てば気持ち良いじゃん」という方はご自由にどうぞです。そんな方は授業でやるテニスについて悩んで色々調べたりされないでしょう。

周りが皆、テニス経験がないのだから、自分は現実的な方法を考えるべき

テニスに限りませんが、テニスにおいて原則と言える要素をあげてみましょう。

1. 相手がボールを打つ前に準備を始める事が前提になる

テニスでは「ボールを打つ際は相手コート側のラインが示す範囲内にボールを1度バウンドさせる」というルールです。

ダブルス雁行陣

テニスコート半面は11 x 12m位のサイズがあり、ネットにかからなければその範囲のどこに打っても良いです。(サーブはサービスボックスの範囲にバウンドさえる)

野球のバッティングと違い、「自分が居る場所にボールが必ず飛んでくる」という事がないので「ボールを打とうとしている相手の様子を見て、予め、どこにどんなボールが飛んでくるのか予測する」事が大切になります。

観察と予測の習慣付け

時速130kmのボールはコートの縦の長さ (ベースライン間) を0.66秒で飛んでくる計算になり、反応速度が速い人で0.2~0.3秒と言われる我々が「相手の打ったボールを見てから判断する」のでは準備が間に合わなくなるのは当然です。

また、構えた状態からの1球目は大丈夫でも、そのボールを打ち返して相手の次のボールに対応するには「打ち終わった。態勢を整える。準備する。移動する」という時間が足されるので余計に間に合いません。

逆に「相手がボールを打つ際、毎回、観察し、判断し、予測し、準備する」のを続ければ「飛んでくるボールを見てから判断する」人より1秒以上速く準備が完了し、心理的、身体的に余裕も生まれます。

打ち合うボールの速度が速くなくても心理的、身体的に余裕がある状態と「ボールが飛んできたどうしよう」と思っている状態ではパフォーマンスが全然違うでしょう。

ボールを打つ際の緊張

テニスコート内は距離が長くないので「足が速い」はギリギリ追いつく時位しか役立にたない

「予測し準備できる」事の方が遥かに重要です。

(テニススクールでも「飛んでくるボールを見てから準備する」しか知らない方ばかりですよ)

2) ラケットが届く位置に移動できないとボールは打てない

相手は自分側のコートの範囲でどこに打っても良いので、より良い状態でボールが打てるよう毎回ボールに合わせて位置を修正する必要があります。(ラケットが届かない位置のボールは打てない)

構えるポジション

テニスではラケット (ラケット面とそこに張ってあるストリングス(ガット))がボールにうまく当たらないと飛ばせない。当たらない事にはテニスならないです。


ラケット
ラケットのスイング軌道

少し難しく言いますが、ラケットが届く範囲は『ラケットを持つ腕の肩の位置』に依存します。

tennis positioning

この点「ボールを打てる位置に移動する (体を移動させる)」と言われる事が多いと思います。ただ、腕の構造上、「ボールを飛ばしたい方向にラケット面をまっすぐ向けられる」範囲は決まっていて、

フォア 打点 範囲フォア 打点 範囲

「前すぎる、手前過ぎる (後ろ)」「身体の近すぎる、遠すぎる」位置だとうまくラケット面が向かないのです。

フォア スイング 腕の動
遠いボールに手をのばすフォア 打点が近い

利き腕側で打つフォアハンドは「横向きから正面向きへ利き腕肩が前進する分の幅」があるので「準備段階からボールを打つまで利き腕肩は身体の前側にあって変わらない」バックハンド側よりも調整が楽 (※)ですが利き腕肩の位置をボールを打てる範囲、打ちやすい場所に移動させられないと「打てない」か「打ちづらい状態で打つ」事に直結します。

forehand strokeDjokovic Backhand
その場で打つ 

※だからバックハンドが苦手でフォアハンドで打ちたがる人が多い。予測を使って時間を作り、更に出来るだけフォアハンド側で打てるように準備すればそれだけミスする確率は少なくなるでしょう。

3) ボールやラケットの速度が速くなる程、当たりづらくなる

でも、時速5kmと時速100kmでは移動する度合いが全然違いますね。

相手の打ったボールが速いほど、或いは自分がラケットを速く振るほどラケットとボールは当たりづらくなるという点はとても重要な理解です。

我々が打つボールの飛び方は『1. ボールに加えるエネルギー量』『2. 加える方向性』によって決まり、使えるエネルギーは『1. 飛んでくるボールが持つもの』『2.加速させたラケットが持つもの 』の2つです。

テニス ボールを飛ばすエネルギー

ボールやラケットが持つエネルギー量は『1/2 x 重量 x 速度 ^2 (2乗)』で計算される。

ボールとラケットの重量は固定 (打つ度に交換したりしない) なので「ボールを打つ際のボール及びラケット速度が速いほど使えるエネルギー量は増える。強いボールを打てる要素が高まる」のですが、「うまく当たらない」と上で述べた『1. ボールに加えるエネルギー量』と『2. 加える方向性』の質が下がるのです。

「うまく打とうと緊張したり、力んだり、強く打とうと力を込めてラケットを振ってもうまく当たらず失敗ばかり」になるのです。

テニス 高い打点

プロのテニスが「強いボールを打ってもリラックスして見える」のは「予測し準備して余裕がある。ボールの持つエネルギーをうまく使い、しっかりと当てる事を重視している。それが必要な場合 (ポイントを決めるために強く打つ必要がある場合等) を除き、安定性を失うほど力んで打つ、無理な打ち方をする事がない」ためだと思います。

4) 2バウンド目までに打てば良いという理解

ボールはバウンドによりエネルギーを大きく消耗し、速度が落ち、前に進む力も弱くなります。

自分が飛ばす距離もネットから更に遠くなりますが、テニスは「2バウンドするまでにボールを打てば良い」ルールなので、1バウンド目をする位置を目安にボールに近づくのではなく、2バウンド目をする位置を目安にする方が更に余裕のあるテニスができるようになると思います。

ボールを打てる位置は2箇所のみ

この「2バウンド目までに打てば良い」というルールへの認識が曖昧だと「早くボールに近づいて打つ準備をしたい」ので飛んでくるボールに直線的に近づいて行こうとしてしまいがちです。

ボールに近づきすぎ問題1

2バウンドする位置を目安にするなら、もっと下がった距離を取った位置からゆっくり近づいて行けばよい事になります。ミスをしないテニスにはこの違いが大きいのです。

footwork

4. ボールの位置変化を認識するのは両目からの情報だけ

自分も移動しつつ、飛んでくるボールの位置変化 (どの方向に、どの位の前進度合いで進み、弾むのか) を打つ瞬間まで把握しつつけないといけません。ラケットが届かない位置のボールは打てないからです。

出来るだけ不要なミスをしないため「2バウンド目までに打てば良い」という余裕と速度を上げないで打ち合う事を基本にしていきたいですが、相手の打ったボールが自分側のコートに飛んできて、バウンドし、自分が打てる状態になるまでは両目を使って顔の正面でボールの位置変化を見続けたいです。(打球音は視覚情報の補完にしかなりません。音で騙されるからです)

Young's Volley

ボールとラケットが接触する時間はごく僅かなので、そのインパクトの瞬間を認識して何か操作を加える (ラケット面の向きを調節する等) は出来ないのですが、ボールを打つ瞬間まで顔の正面、両目で見続けるという事は「頭の位置が動かない安定した態勢、状態を維持する」という効果も大きいのです。

「頭を大きく振りながらボールを打てるか?」と言えば想像が着くでしょうか?

Juan Martin del Potro

テニスに慣れていないと「自分の打ったボールがどう飛んでいくかが気になる」のでボールを打つ終わる前にボールの位置から目を離してしまいがちだったり、そもそもその人の意識的な問題から「飛んでくるボールをなんとなく見て打とうとしている」と視線がブレ、頭がブレ、ラケットとボールがうまく当てられないという事が当然のように起きてしまうのです。技術の問題でも何でもないです。

なお、難しいですが「ボールを真正面で見たい」からと言って体を正面に向けたまま準備するのはおすすめ出来ません。

オープン フォアハンド 準備

ボールを打つ準備として「横向きになる」、フォアハンド側であれば「利き腕肩の位置を一旦下げる」ボールを上手く打つためにラケットを移動させる幅を設ける、タイミングや位置を調整しやすくする効果があるので「横向きの状態を作る」意味を理解してきちんと準備できるようにしたいです。

forehand strokeフォア スイング 腕の動

(ただ「横向きになれば良い」と理解してしまうと意味がないですが)

5. 軌道を上げればボールは遠くまで飛ぶ

ボールは打ち出す角度によって飛距離が変わってきます。

Tosaka, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

ボールを水平方向に打つと重力に負けないで距離を伸ばすための大きなエネルギーが必要ですが、軌道を上げれば少ないエネルギーで遠くまでボールを飛ばせます。

テニスでは『ロブ』といって、自分が打ったボールを相手が打つまでの時間を稼ぐためにあえて速度を落とした軌道の高いボールを打つことがあります。

雁行陣の縦ロブ返し

軌道が高すぎるとバウンド後のボールは高く弾み、相手が打ちづらい (※) ので、練習ならネット付近を通過する軌道の頂点がラケットを上に伸ばして届かない位 (3m位) でよいでしょうか。

上に飛び上がってボールを打つ

※地上1mの高さから自然落下したボールが2m弾む事はないですが10mの高さからならありえます。長い距離を打つボールは地面に叩きつけるような力の加え方をしていないので「軌道の高さがバウンドの高さに直結する」と考えて良いです。試合等なら、軌道を上げたゆっくりとしたボールを打って相手によい状態で打たせないのは良い戦術です。「強いボールを打つ」よりはるかに確実。

サーブもストロークも出来るだけ大きく振らずにゆっくりと打ち、飛ばす

繰り返しになりますが、テニスに慣れるには時間がかかるのでイメージする「テニスっぽい」打ち方の捕らわれない方が良いと思います。

ボールの速度が上がるほど、ラケットを速く振るほど、強いボールを打てる要素は高まりますが、同時に「うまく打てない」要素も高まります。

そこでテニスの基本を身につけようとするのには時間がないので「ボールが飛び回転がかかるのは物理的な現象だから、望む飛び方が得られる条件を整える」という事に集中した方が良い。

条件が整うなら「打ち方は何でも良い」のです。

ストローク

出来るだけ大きく振らない、速く振らないで打つようにしたいです。

相手を見て飛んでくるコースをある予測して心理的、身体的に準備し、2バウンド目の位置を目安に余裕を持ってボールに近づき、ラケットを持つ腕の肩の位置をボールを打つ位置に合わせていく。

左右の足と体重移動をきっかけにする。(足が止まった状態でその場で打とうとすると「腕を動かす」しかなくなります)

つっつきボレーforehand stroke 利き腕肩の前進

大ぶりにならないよう、左右の足の力と体重移動、フォアハンドなら横向きから正面向きに利き腕肩の位置を前進させるのに合わせて腕とラケットを前に進めていく。(肩が前進すれば「腕を振る」事なく腕とラケットは前進していきます)

インパクト 足、肩の前進、腕インパクト 足、肩の前進、腕

手前過ぎない、前すぎない、遠すぎない、近すぎない、肩の前辺りでボールを捉えて、進めてきたラケットの勢いを使って、しっかりと軌道を上げてまっすぐ飛ばす。

Young's Volley

打ち終わった後もラケット面の向きが大きく変わるような「腕の振り」を加えない

円軌道のスイングまっすぐ進むスイング

イメージによる「かっこよく打つ」よりも「まっすぐきれいに飛ばす」事が大事です。(前者は慣れと技術がないと難しい。飛ばす条件が整うならやり方は何でも良い)

サーブ

サーブは

サーブは2回連続で入らないとそれだけで自分の失点になるので「入れる」が最優先に感じますが、実際には「相手によりリターン (返球)をさせない」ということが最大の目的になります。(その目的のために速度を上げたり、回転をかけて曲げたりという事を行います)

周りがテニス経験のない方ばかりなら、自分も含めて「どうやったら良いリターンができるのか」という知識もない。相手のリターン技術が高くないのに「速いサーブ」「強いサーブ」を打とうとして尚更「入らない」状況に陥るのは「一人で勝手に何やってんの?」という事になります。

サーブにおいても「ボールが飛び回転がかかるのは物理的な現象である」というルールは変わりませんから、初心者同士でやるバトミントンのように目標方向に体を向けて、肘を曲げた状態から大きくラケットの面の向きを変えないようにまっすぐエネルギーを加える、高さのある軌道でネットを越す距離をまっすぐ飛んでいくようなサーブで良いと思います。

肩上まで弾むサーブ

飛ばしたい方向にまっすぐ進める

高い位置で打とうと伸び上がったり、肘が上がりすぎなりしない。逆に肘が下がってラケット面でボールを撫で下げるような使い方にもならない。

サーブ 打点前

腕をあまり大きく動かず、打ち方がどうこうというより「飛ばしたい方向に、飛ばす必要のある距離分エネルギー量をまっすぐ加える」事に注目した方が良いでしょう。

ゆっくりと高さのある軌道で打つバレーのフローターサーブみたいな感じ。

Embed from Getty Images

腕を大きく動かせば当たりづらくなりますし、正面向きで腕を出して、ラケット面がボールに当たる位置にトスを上げる。高く上げすぎると「落ちてくるのを待つ」事になるのであまり高くなりすぎない「ちょっとだけ待てる」位の高さで良いと思います。

テニスの基本では「良くない打ち方」とされる方法ですが授業の短い時間、限られたレベルで安定した結果を出すためなので気にしなくて良いと思います。(そのため説明が漠然としていてすいません)

繰り返しますがイメージだけでプロのようにラケットを振ってサーブを打とうと思っても安定して望むボールの飛びを得る事は難しいと思います。(たまたまうまくいってもやっている事に科学的根拠がないですから)

自分の居る位置からネットを越す距離と方向性をしっかりと出せるという事

テニスにはルールがあり、コートの大きさも決まっています。「誰よりも遠くまで飛ばしたら勝ち」でも「誰よりも速度が出たら勝ち」でもありません。

テニスの練習では「身体をうまく使って大きなエネルギーを発生される」目的で「アウトしても良いから強く打て」という練習をする事がありますが最近のラケットは性能が良いので「飛ばない」より「飛びすぎる」方が問題になります。

※「飛ばない」と感じる場合の多くは「うまく当たらない」事により必要なエネルギー量がボールに伝わっていないため起きます。だから「飛ばないから “強く” 打つ」と考えるより「安定してボールを捉える」事に目を向けた方が良いのです。

学校の授業で周りに迷惑をかけないための方法を探している訳ですから

  • 「自分が居る位置からまっすぐ相手コートの目指す位置のボールを飛ばす」
  • 「速度を上げるより軌道を上げる事で速度を上げる事なく心理的、身体的、物理的(時間)の余裕を持ってラリーを続ける」

といった事を目安にした方が良いと思います。

こういう練習の飛距離が伸びたものと考えれば良いでしょうか。

それは見た目「テニスっぽくない」と感じるかもしれませんが、テニスのルール上、失点に繋がらない、ミスしづらいボールを打てるのであれば、授業でやるテニスでは十分じゃないかと思います。

ミスが笑いになる人なら良いですが、あまり目立つミスなく授業を終える方が良いのかなと思います。

プロ選手のミニテニスデモ 

テニスのウォーミングアップではこのようなミニテニスから始める事が多いですが、ラケット面を上に向けてものすごくゆっくり振っても、スイングが小さくてもボールが簡単に飛んでいくのが分かると思います。

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