必ず読みたい『ショーンボーン博士のテニスゼミナール~テニスを徹底的に科学する』 テニスマガジンextraシリーズ (テニス)

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ショーンボーン テニス書籍テニス

テニス上達を目指すなら必ず読みたい一冊

テニス月刊誌テニスマガジンで連載されていたリチャード・ショーンボーン博士の連載記事が1冊にまとまり、ムック本として発売されました。

タイトルは『ショーンボーン博士のテニスゼミナール~テニスを徹底的に科学する』です。

発売は雑誌と同じベースボール・マガジン社から。

連載はかかさず読んでいましたが、雑誌を保管していくのも大変なので、早速、注文し購入してみました。

ショーンボーン テニス書籍

感想は、

「科学的な分析、根拠のある現代的なテニスの打ち方に少しでも関心がある人なら、間違いなく買ったほうがいい。」

といったものです。

連載を読んでいなかった方ならぜひ読んでみて欲しい一冊になっています。

※入門書ではなく、連載をまとめた物なので「連載に触れた事がなく、いきなりゼロから読もうとすると難しい」と思います。でも、テニスの上達を目指すなら、自分で考え、理解しょうとする取り組みは大事です。「難しい。分からない」で終わるのは勿体ない。

テニス書籍は買う意味がないと感じるものが多い

あくまで個人的な感想ですが、書店に並ぶテニス入門書、解説書の類の多くは

「テニススクールに通えば、コーチが目の前で見本付きで説明してくれる内容をそのまま書籍化したもの」

だと思っています。

学校の教科書は読むだけで理解出来る訳ではないですね。知らない内容は、授業を受け、先生の説明を聞く事で初めて理解できると思います。(自分で理解できるならそのために基礎知識、理解を持っていたという事) 

教わる事をコート外でも確認したいというニーズはあるでしょうが、テニスには “解くための公式” はないです。

上達を目指すには、

  • レッスンで教わる事をしっかり聞いて理解するようにする
  • 分からない事があれば自分で調べ、考え、整理した上でコーチに質問する

だけでも自分のテニスへの理解は深まっていきます。

困るのが

  • 教わる事を聞くだけ (考えてみない、疑問に思わない)
  • 分かったつもりで「ボールを打つ」だけ

といった姿勢です。

自分で考えるのはメンドクサイし、知っている、分かっている人に聞いて教わるのが “楽”です。

でも、授業聞いているだけで問題が解けるようにはなりませんよね。

テニスが好きで続けているならテニスへの理解を深める事が上達への第一歩です。

※昔も今も変わりませんが「本を読んだだけ」「YouTubeの説明を見ただけ」で “分かったつもり” になったりします。「本を買っただけで満足してしまう」のもありますね。暫くするとまた「本を買う」「動画を見る」を繰り返す感じ。学ぼうという姿勢は大事ですが上達には繋がらない。「色々自分で調べているのに上達しない」は、振り返れば「(結果に繋がる行動をしていないという意味で) 考えているようで考えていなかった」のに近いのです。

テニス関連の書籍で「購入しても良い」と思うのは、雑誌を除けば

  • ダブルスの入門書
  • きちんと分類分け、示したい事を整理した上でプロ選手のプレイ写真をたくさん掲載したもの

位でしょうか。

特にダブルスは「コート上に4人いるという制約から生じるセオリーや状況毎の対処、考え方がシングルス以上に明確に定まっている」ので、テニススクールのレッスンで教わるだけでは基本的な理解すらおぼつきません。「きちんとダブルスをやりたい。楽しみたい」ならまともな入門書を買って理解し、コート上で具体的に実践できるようになりたいです。

もちろん、これ以外でも個々に興味を持てる、参考になりそうと思える書籍はあります。

でも「入門書ってこういうものでしょ」みたいなものもある。昨今のテニスブームでそれまでテニスに関わっていなかった出版社が突然、テニス入門書を出版したりするから余計に…ですね。有名プロ、有名コーチが監修しているから安心とも言えないのです。

『ショーンボーン博士のテニスゼミナール~テニスを徹底的に科学する』

以下、読んだ感想等を書いていきます。

先ほども述べましたが、半端な入門書を何冊も読んで何となく分かった気になるのであれば、この本を読んで

「テニスが上達するために必要な事、テニスでボールを打つという事がどういう事で、その動作がどういう仕組みになっているのか」

に興味を持ち、理解しようと思う方がよほど役に立つと思います。

ショーンボーン テニス書籍

 

リチャード・ショーンボーン博士について

Richard Schonborn
リチャード・ショーンボーン◎チェコ出身、ドイツ在住。10年間、チェコスロバキアのデ杯代表として活躍した。1969年からドイツテニス連盟のチーフコーチとしてデ杯、フェド杯、ジュニア代表チームを指導。のちに世界1位となるボリス・ベッカーやシュテフィ・グラフの15歳までの育成責任者でもある。バイオメカニクス、スポーツ生理学の研究者として知られ、それらを応用したトレーニング、科学的ゲーム分析研究の分野でも第一人者に。80年から現在まで世界各国の指導者育成に携わり、日本にも複数回来日、JTA公認S級ライセンス発足時には講師も務めた

書籍の内容及び連載に対する感想

繰り返しになりますが、テニス月刊誌「Tennis Magazine」の一連の連載を1冊にまとめたものです。内容は連載されていたのとほぼ同じだと思います。

(途中、見覚えのない解説や図がありましたが、そこは私が連載で記憶にないだけかも。)

毎月、テニスマガジンに掲載されるショーンボーン博士の連載記事は興味深く読んでました。

内容についていくつか上げると、

  • 練習においては常に試合の状況を前提にすることが大事で、ただ決まった形でボールを打ち合っても、試合には役にたたない。
  • テニスで大事なのは狙った場所に正確に打つこと。みな強いボールを打つことを重視しがちだが、ネットしてもアウトしてもそれを重要に受け止めない。コートの大きさは決まっておりボールスピードを上げてもコートに収まらないだけ。初心者への指導段階から正確にボールをコントロールする術を学ぶべき。
  • テニスで同じショット打つ事は2度とない。また、紙にサインしても全く同じものが書けないのと同じで人は全く同じ動きを再現することもできない。コートのどこからでも空間、時間をイメージしてボールを狙った所に打てるようになるべきで、移動しないストレートラリー、単純なクロスラリーをいくら打ち合っても意味が無い。
  • ボールを打つ動作は人が本来持つ物を投げる動作と同じ。人はボールを投げる際、横向きのまま投げる事はしない (=スクエアスタンスの妥当性は全くない)。入門者への指導では未だにスクエアスタンスが使われるが、最初から (セミ) オープンスタンスで打つ事を教えるべき。子どもたちは何も教わらなくても体全体を使ってラケットを使う。それが正しい姿。

等など。

文章が理論的で、訳のためか、表現も固いので、結構集中して読まないと理解しづらいのですが、軽く読んで中身に触れるだけでも「こんな考え方もできるのか」“目からうろこ”に感じるかもしれません。

連載の都合もあり、同じ文章が繰り返し出てくる(前号の解説を振り返る)部分があるのと、連載号によって内容が変わる感じで、1冊同じ流れというより、ブロック毎に内容が変わってくる所が若干読みづらいですが、内容の濃さは十分読み応えがあると思います。

この書籍自体、1,500円と価格も安いですからね。

最近、バイオメカニクスに興味がでてきているので、そちらも調べてみようと思ってます。

(ボールを投げる動作と同じというのは、鈴木貴男選手もサーブの解説で言ってました。)

同じく連載されていた英国デ杯コーチでダブルス指導の専門家であるルイ・カイエさんの解説もまとめて出版してほしいなぁと思います。

テニスマガジンの連載もぜひ読んで欲しい

同じ理由で、Tennis Magazineのショーンボーン博士の連載も読んでみて欲しいですね。

説明を読んでいると、いかに『テニスのコツ』と言われる内容が抽象的で、皆が等しく近しい理解ができる情報を伴っていないか、解釈を聞く人任せにしてる割に「何で説明した通りにできないの?」といった話になってしまうといった問題点を感じます。

「弓を引くように」と言っても聞く側はもちろん、説明する側もきちんと弓を引いた、矢を射った経験があるのか分からないし、「ゴムが捻れるように」といってもゴミになった事がないので皆それぞれ自分なりの解釈をするしかありません。

説明するには根拠となる情報を合わせて示した方が良いですし、イメージ的表現は聞く側が理解しやすくするための “工夫” であるべき、それが説明のメインになっては困ると思っています。

2020年追記:既に販売終了になっています

この書籍、ぜひ読んでみて欲しい一冊ですが、2018年位で販売が終了しています。

一時期、高額でオークション等に出ていましたが、今は、そこまで高くはないようです。

テニスマガジン同様。こちらも電子書籍化してくれればありがたいのですが、そうなってはいないようです。

ベースボール・マガジン社さん、ちょっと勿体ない。

 

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